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【2020年3月14日更新済】
トヨタの予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」
名前を聞いたことがある方は多いかと思うのですが、トヨタセーフティセンスには、3種類あり、またそれぞれの性能差が結構大きいです。
今回は、3種類あるトヨタセーフティセンスの機能、性能の違いと、それぞれの車種にはどのトヨタセーフティセンスが搭載されているのかについて紹介します。
トヨタセーフティセンスの種類
トヨタセーフティセンスは、2015年に、「トヨタセーフティセンスP」と「トヨタセーフティセンスC」という二種類のものが発表されました。
その後、2018年の新型アルファード/ヴェルファイアから、第2世代の「新型トヨタセーフティセンス」が発表されて、2019年現在、この3種類が混在しています。
やっかいなのは、トヨタは、「P」とか「C」とかいう名前を廃止して、すべて「トヨタセーフティセンス」という名前で統一してしまいっているのです。
名前は同じでも、性能が統一されたわけではなく、この3種類のトヨタセーフティセンスの間には、大きな性能の差があります。
それぞれの機能、性能の違い
それでは、それぞれの機能、性能の違いを紹介しましょう。
このページでは混同を避けるために、「新型トヨタセーフティセンス」「トヨタセーフティセンスP」「トヨタセーフティセンスC」と表記します。
新型トヨタセーフティセンス
新型トヨタセーフティセンスは、最も新しく、高性能、高機能なトヨタセーフティセンスです。
ミリ波レーダーと単眼カメラによって周囲の状況を検知するシステムです。
・プリクラッシュセーフティ(自動ブレーキ)
前方の車両や歩行者、自転車を検出し、衝突の可能性を知らせる、また自動でブレーキをかけてくれる機能です。
車両や歩行者に対しては昼夜、自転車に対しては昼のみ作動します。
車両に対しては10km/h~180km/hで作動し、速度差が50km/h以内であれば衝突回避をすることができます。
歩行者や自転車に対しては10km/h~80km/hで作動し、速度差が40km/h以内であれば衝突回避をすることができます。
2020年2月に発売された新型ヤリスから、右折時の直進車や、右左折後の横断歩行者も検知できるように進化しています。
これから発売される新型車には、このバージョンアップが適用されることでしょう。
・レーントレーシングアシスト
カメラで白線、黄線を認識し、車線中央を走行するために必要なステアリングの一部を支援してくれる機能。
車線を認識できない時も、先行車両に追従する支援をしてくれます。
また、車線から逸脱しそうになった時は、警報による警告や、ステアリング操作の一部を支援してくれます。
車両のふらつきを検知したときは、休憩を促す注意喚起を行います。
・レーダークルーズコントロール
ミリ波レーダーと単眼カメラで先行車を認識し、車速に応じた車間距離を保ちながら追従走行を支援してくれる機能です。
要は、アクセル、ブレーキの操作を自動で行ってくれる機能です。
高速道路でのロングドライブがかなり楽になります。
新型トヨタセーフティセンスでは、全車速に対応しており、渋滞での停止から再発進にも対応しています。
・自動ハイビーム
自動ハイビームには、「アダプティブハイビームシステム」と「オートマチックハイビーム」の2種類があります。
アダプティブハイビームシステムは、LEDを個別に制御して、先行車や対向車の光の当たる部分だけを遮光するという高度なシステムです。
それに対し、オートマチックハイビームは、先行車や対向車を検知して、自動でハイビームとロービームを切り替えるというシステムです。
アダプティブハイビームシステムは15km/h以上で作動し、オートマチックハイビームは30km/h以上で作動します。
・ロードサインアシスト
ロードサインアシストは、前方のカメラで道路標識を認識し、マルチインフォメーションディスプレイに表示してくれる機能です。
対応している標識は、最高速度、はみ出し通行禁止、車両進入禁止、一時停止です。
最高速度の標識などは、一度見逃すと「何キロだったっけ?」となるので、ありがたい機能ですね。
・先行車発進アラーム
先行車が4m以上進んでも自車が発進しない時、ブザーとマルチインフォメーションディスプレイで知らせてくれる機能です。
新型トヨタセーフティセンスは、自動ブレーキが夜間の歩行者や昼間の自転車に対応しており、レーントレーシングアシスト機能が搭載されているなど、最新の機能が搭載されています。
高速道路などでは、レーダークルーズコントロールとレーントレーシングを組み合わせて使えば、ロングドライブがかなり楽です。
新型トヨタセーフティセンスが発表されるまでは、トヨタの予防安全性能は他社よりも少し遅れていたのですが、新型は他社とも遜色ない高性能です。
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トヨタセーフティセンスP
トヨタセーフティセンスPは、2015年から、主に中上級車に搭載されているものです。
トヨタセーフティセンスPも、ミリ波レーダーと単眼カメラによって周囲の状況を検知するシステムです。
・プリクラッシュセーフティ(自動ブレーキ)
前方の車両や歩行者を検出し、衝突の可能性を知らせる、また自動でブレーキをかけてくれる機能です。
新型トヨタセーフティセンスとは違い、自転車には対応しておらず、歩行者にも昼間しか対応していません。
車両に対しては10km/h~180km/hで作動し、速度差が40km/h以内であれば衝突回避をすることができます。
歩行者に対しては10km/h~80km/hで作動し、速度差が40km/h以内であれば衝突回避をすることができます。
・レーンディパーチャーアラート
車線から逸脱しそうになった時、警報による警告や、ステアリングの一部を支援してくれます。
新型トヨタセーフティセンスのように、車線中央の維持を支援してくれる機能はありません。
・オートマチックハイビーム
先行車や対向車を検知して、自動でハイビームとロービームを切り替えるというシステムです。
30km/h以上で作動します。
・レーダークルーズコントロール
ミリ波レーダーと単眼カメラで先行車を認識し、車速に応じた車間距離を保ちながら追従走行を支援してくれる機能です。
アクセル、ブレーキの操作を自動で行ってくれる機能です。
新型トヨタセーフティセンスと比較すと、レーントレーシングアシスト、アダプティブハイビーム、ロードサインアシスト機能は搭載されていません。
また、自動ブレーキの性能も若干劣ります。
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トヨタセーフティセンスC
トヨタセーフティセンスCは、2015年から、主に小型車、また設計の古い車に搭載されているものです。
トヨタセーフティセンスCは、レーザーレーダーと単眼カメラによって周囲の状況を検知するシステムです。
・プリクラッシュセーフティ(自動ブレーキ)
前方の車両や歩行者(昼間のみ)を検出し、衝突の可能性を知らせる、また自動でブレーキをかけてくれる機能です。
車両に対しては10km/h~80km/hで作動し、速度差30km/h以内であれば衝突回避をすることができます。
歩行者に対しては10km/h~65km/hで作動します。
作動する速度が、トヨタセーフティセンスPよりも低くなっています。
・レーンディパーチャーアラート
車線から逸脱しそうになった時、警告してくれる機能です。
車線に戻るようにステアリング操作を支援してくれる機能はありません。
・オートマチックハイビーム
先行車や対向車を検知して、自動でハイビームとロービームを切り替えるというシステムです。
30km/h以上で作動します。
トヨタセーフティセンスCは、以上3機能のみです。
レーダークルーズコントロール機能は搭載されていないので、ロングドライブはちょっと疲れます。
レーダークルーズコントロール機能は、最近では軽自動車にもついていたりするので、少し物足りないですね。
搭載車種
さて、「新型トヨタセーフティセンス」「トヨタセーフティセンスP」「トヨタセーフティセンスC」の機能、性能の違いを紹介しましたが、トヨタの車種紹介ページを見ても、「トヨタセーフティセンス」としか表記されていないので、見分けが付きません。
今販売されている車種のトヨタセーフティセンスの機能が、どれに相当するのかを紹介します。
新型トヨタセーフティセンス搭載車種
・カローラスポーツ
・カローラセダン
・カローラツーリング
・アルファード
・ヴェルファイア
・クラウン
・RAV4
・ヤリス
トヨタセーフティセンスP搭載車種
・カムリ
・プリウス
・プリウスα
・マークX
・C-HR
・ハリアー
・ランドクルーザー
・ランドクルーザープラド
トヨタセーフティセンスC搭載車種
・アクア
・ヴィッツ
・スペイド
・ポルテ
・ノア
・ヴォクシー
・エスクァイア
・エスティマ
・エスティマハイブリッド
・シエンタ
・アリオン
・プレミオ
・カローラアクシオ
・カローラフィールダー
MIRAI、センチュリーなど、後から機能が追加されて、はっきりと分類することができない車種は省略してあります。
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スマートアシスト
トヨタで販売されている車には、ダイハツからOEM供給されているものがあり、それらには「トヨタセーフティセンス」ではなく「スマートアシスト」が搭載されています。
今現在販売されているダイハツからOEM供給されている小型車、軽乗用車には、スマートアシストの中では最新の「スマートアシストⅢ」が搭載されています。
スマートアシストⅢは、ソナーセンサーとステレオカメラで周囲の状況を検知するシステムです。
・衝突警報、自動ブレーキ機能
前方の車両や歩行者を検出し、衝突の可能性を知らせる、また自動でブレーキをかけてくれる機能です。
車両に対しては4km/h~80km/hで作動し、速度差が30km/h以内であれば衝突回避をすることができます。
歩行者に対しては4km/h~50km/hで作動し、速度差が30km/h以内であれば衝突回避をすることができます。
・誤発進抑制制御機能
前後数メートル以内に障害物がある時に必要以上にアクセルペダルを強く踏み込んだ場合、エンジンの出力を抑制してくれる機能です。
・車線逸脱警報機能
車線から逸脱しそうになると、警報してくれる機能です。
60km/h以上で作動します。
ステアリング操作の支援機能はありません。
・オートハイビーム
先行車や対向車を検知して、自動でハイビームとロービームを切り替えるというシステムです。
25km/h以上で作動します。
・先行車発進お知らせ機能
先行車が3m以上進んでも自車が発進しない時に知らせてくれる機能です。
スマートアシストⅢは、おおよそ、トヨタセーフティセンスCと、トヨタセーフティセンスPの間くらいの性能です。
スマートアシスト搭載車
スマートアシストⅢの搭載車は、以下のとおりです。
・タンク
・ルーミー
・パッソ
・ピクシスエポック
・ピクシスジョイ
・ピクシスメガ
まとめ
トヨタセーフティセンスには「新型トヨタセーフティセンス」「トヨタセーフティセンスP」「トヨタセーフティセンスC」の3種類があり、それぞれ結構な性能の差があるということがお分かりいただけたかと思います。
現在(2019年3月時点)での機能を紹介しましたが、車種によって微妙な違いがあったり、これから機能がアップデートされることもあると思うので、購入時点での機能は、ディーラーでしっかりと確認しておいてくださいね^^
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