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低燃費、高出力を実現したと注目されている、SKYACTIV-Xエンジン。
SKYACTIV-Xエンジン
出典https://blog.mazda.com
低燃費で高出力なのは間違いないのですが、実際のところそれほど売れていません。
SKYACTIV-Xエンジンのメリット、デメリット、SKYACTIV-Gエンジンと比較してどうなのか、トヨタのダイナミックフォースエンジンと比較してどうなのか。について考えてみます。
SKYACTIV-Xのメリット
まずは、SKYACTIV-Xエンジンのメリットを紹介します。
パワーがある
SKYACTIV-Xエンジンは、同じ排気量のSKYACTIV-Gエンジンよりも、パワー、トルクに優れています。
2.0LのSKYACTIV-Xエンジンと、SKYACTIV-Gエンジンのスペックを比較してみましょう。
【SKYACTIV-Gエンジン】
最高出力・・・156ps
最大トルク・・・20.3kgf・m
【SKYACTIV-Xエンジン】
最高出力・・・180ps
最大トルク・・・22.8kgf・m
最高出力は約15%、最大トルクは約12%、SKYACTIV-Xエンジンの方が上回っています。
燃費が良い
SKYACTIV-Xエンジンは、SKYACTIV-Gエンジンよりもパワーがある上に、燃費も優れています。
マツダ3のSKYACTIV-GエンジンとSKYACTIV-Xエンジン搭載車の燃費
SKYACTIV-Gエンジン
15.6km/L
SKYACTIV-Xエンジン
17.2km/L
CX-30のSKYACTIV-GエンジンとSKYACTIV-Xエンジン搭載車の燃費
SKYACTIV-Gエンジン
15.4km/L
SKYACTIV-Xエンジン
16.8km/L
SKYACTIV-Xエンジンは、SKYACTIV-Gエンジンよりも9%~10%ほど燃費が良いです。
ただし、SKYACTIV-Gエンジンはハイブリッドではないのに対し、SKYACTIV-Xエンジン搭載車はマイルドハイブリッドになっているので、単純にエンジンの違いだけではありません。
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スカイアクティブXのデメリット
次に、スカイアクティブXのデメリットを紹介します。
価格が高い
SKYACTIV-Xエンジンは、SKYACTIV-Gエンジンよりも68万円程度高いです。
この価格差はあまりにも大きく、たとえば、CX-30とCX-5の同じパワートレイン(2.0Lガソリン車)の価格差は22万円程度であり、それよりも圧倒的に大きな価格差があります。
CX-30のSKYACTIV-Xエンジン搭載車と、CX-5の2.5Lターボエンジン搭載車がほぼ同じ価格です。
SKYACTIV-Xエンジンは高すぎる。というのが正直な印象です。
燃料がハイオク
SKYACTIV-Xエンジンは、指定燃料がハイオクとなっています。
ハイオクガソリンは、レギュラーガソリンよりもリッターあたり10円ほど、今のガソリン価格だと8%ほど高くなっています。
燃費の項目で、SKYACTIV-Xエンジンは、SKYACTIV-Gエンジンよりも9%~10%ほど燃費が良いと紹介しましたが、レギュラーとハイオクの価格差で、燃費の差がほとんど埋まってしまいます。
スカイアクティブXの評価は?失敗という声も多いが
日本では、マツダ3、CX-30など、スカイアクティブXエンジン搭載車の、スカイアクティブXエンジン搭載グレードの割合は、1割程度にとどまっています。
そのため、スカイアクティブXエンジンは失敗だ。という声も多く挙がっています。
スカイアクティブXエンジンが、普通のガソリンエンジン、SKYACTIV-Gエンジンよりも優れているのは事実だが、価格差ほどの価値を提供できていないのではないか。ということですね。
さきほども紹介したように、スカイアクティブXエンジンは、SKYACTIV-Gよりも70万円ほども高くなっています。
一般的に、ストロングハイブリッドとガソリン車の価格差は40万円程度です。
トヨタやホンダのハイブリッド車は、ガソリン車よりも40万円ほど高くても、価格なりの価値を感じている人が多いからこそ、車種によってはハイブリッド車の方が売れているものもあります。
SKYACTIV-Xエンジン搭載車の割合が1割程度にとどまっているということは、SKYTCTIV-Xエンジンに対して価格差を上回るだけの魅力を感じている人は少ない。といわざるをえませんね。
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ダイナミックフォースエンジンと比べると
SKYACTIV-Xエンジンと同様に燃費とパワーに優れているといわれている、トヨタのダイナミックフォースエンジンと比べてみると、どうなのでしょうか。
SKYACTIV-Xは、革命的なエンジンだ。という前評判でしたが、蓋を開けてみると、トヨタのダイナミックフォースエンジンとそれほど変わりません。
2.0LのSKYACTIV-Xと、ダイナミックフォースエンジンのスペックを比較してみると、
【SKYACTIV-Xエンジン】
最高出力・・・180ps
最大トルク・・・22.8kgf・m
【ダイナミックフォースエンジン】
最高出力・・・174ps
最大トルク・・・21.3kgf・m
最高出力、最大トルクともに、SKYACTIV-Xエンジンの方がわずかに優れています。
CX-30と、レクサスUXの重さはほぼ同じなのですが、燃費は、CX-30が16.8km/L、レクサスUXが16.4km/Lなので、燃費もSKYACTIV-Xエンジンの方が優れています。
SKYACTIV-Xエンジンは、ダイナミックフォースエンジンよりも優れているということが分かりますね。
まとめ
SKYACTIV-Xエンジンが素晴らしいエンジンなのは間違いないですが、価格が高いのが最大のデメリットです。
パワーが15%ほどアップ、燃費が10%ほどアップしていても、価格が30%もアップしていては、メリットを打ち消してしまいます。
コストがかかるエンジンなのでしょうが、もう少し価格を下げて販売台数を増やし、量産効果でコストも下げる。というような方向ではできなかったのかな。と少し残念ですね。
70万円の価値があるかどうかは別として、SKYACTIV-Gエンジンとの違いは確実に感じることができるので、試乗をする時は、ぜひSKYACTIV-GとXの両方に試乗することをおすすめします。
車の買い替えを検討中の方へ
クルマを売る前に、自分の車がいくらで売れるのかを知っておきましょう。
下取り価格よりも数十万円高い値段が提示された。という例も珍しくありません。
高く売れた分グレードを上げたり、オプションをつけたりすることができます。
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